PMPを更新しない場合のメリット・デメリットを解説

PMP資格を取得された方の中には、更新をしないという選択を考える方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、PMP資格の更新をしない場合の影響やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

基本的には、これからも高単価のPM/PMO案件を狙っていくのであればPMPの更新はした方が良いでしょう。
PMPとは?
PMP(Project Management Professional)資格は、プロジェクトマネジメントの専門知識とスキルを証明する国際的な資格です。この資格はPMI(Project Management Institute)という組織によって認定され、多くの企業で重要視されています 。
PMPについて詳しく知りたいという方は、下記記事を参考にしてみてください。


PMP資格の更新が必要な理由
PMP資格は3年ごとに更新が必要です。更新には60PDU(Professional Development Units)の取得が求められます。PDUはプロジェクトマネジメントに関連する教育や実践活動を通じて取得できます (PMI Japan Chapter) 。
PMPに更新が求められる理由としては、プロジェクトマネジメントの技法が常に進化していることがあります。最近話題になっているスクラム開発は2003年にプラクティスとしてまとめられていますし、現在も様々なプロジェクトマネジメントに関する論文が出ています。
こうした最新の知識や技術に適切にキャッチアップしていくために、3年という期間での更新が求められています。そのため、より最前線でPMやPMOとして活躍したいと考える人は積極的にプロジェクトマネジメントに関する学習をし、しっかり更新をすることが必要です。
PMPの更新をしない場合の影響
さて、PMPに更新が必要な理由は分かったので、次にPMPの更新をしない場合の影響についてみていきましょう。影響は大きく2つあります。
資格のサスペンド
更新をしない場合、資格はサスペンド(停止)されます。サスペンド期間中は、PMP資格を名乗ることや名刺に記載することができません。サスペンド期間内に必要なPDUを取得しなければ、資格は失効し、再取得するためには再試験が必要です (PMI Japan Chapter)。
キャリアへの影響
PMP資格はプロジェクトマネジメントの専門家としての証明となるため、資格を更新しないことはキャリアに影響を与える可能性があります。特に、大規模なプロジェクトや国際的なプロジェクトではPMP資格が求められることが多いため、資格がないと機会を逃すことがあります (art-of-pm)。
PMP更新のメリット
PMPを更新しないことによる影響を踏まえて、PMP更新のメリットを見ていきましょう。
最新の知識の習得
PMP資格の更新を通じて、常に最新のプロジェクトマネジメントの知識とスキルを習得できます。これにより、業界のトレンドに遅れずに対応できます。特に、最近では様々なステークホルダーが関わることも多く、また市場変化も激しいため、プロジェクトマネジメントの難易度が上がっています。
こうした状況に対応するためにも、適切に最新のプロジェクトマネジメントの知識とスキルを習得しておくことは非常に重要になります。
専門家としての信頼性
継続的に資格を更新することで、プロジェクトマネジメントの専門家としての信頼性を維持できます。これにより、クライアントや上司からの信頼も高まります (株式会社LDcube)。
キャリアの向上
PMP資格を更新することで、キャリアの向上や昇進のチャンスが広がります。資格を保持していることで、新しいプロジェクトやポジションに挑戦する際の強みとなります (まりねブログ)。
特に、高単価の案件には有効なPMPを保持していることが必須のものも多くあります。キャリアの形成のみならず、しっかりと専門家として稼いでいくためにも、適切に更新して有効なPMP資格を持っておくことはメリットがあります。
PMP更新のデメリット
一方で、PMP更新によるデメリットもあるため、併せてみていきましょう。
費用がかかる
PMPを更新する上で一番のデメリットはこちらではないでしょうか。PMP資格の更新には費用がかかります。PMI会員であれば60ドル、非会員であれば150ドルの更新料が必要です。また、PDUを取得するための教育費用もかかる場合があります。最近は円安もあり、受験費用が相対的に高額になる傾向があります。
PMPの更新をしない選択を取ることで、数万円~十数万円の費用を節約することが出来ます。
時間と労力が必要
PMPの更新に必要な60PDUを取得するためには、継続的な学習や活動が必要です。これには時間と労力がかかります。特に、仕事やプライベートが忙しい人にとっては負担となることがあります (まりねブログ)。また、タイミングによっては新しいプロジェクトのマネジメント方法が提唱され、まったく新しい知識を取り入れないといけないケースもあります。
PMPを更新しない選択を取ることで、こうした時間と労力を削減することが出来ます。
転職には影響しないケースが多い
転職でPMPの価値は高いですが、一方で必ずしも有効である必要はなく、過去にPMPを取得した、という事実が評価されるケースもあります。必ずしもすべての会社がそうではないですが、単純により良い転職先を探すだけあれば、必ずしも有効なPMP資格が必要ではないケースも多いです。
おわりに
いかがだったでしょうか。
PMP資格の更新をしない選択には、メリットとデメリットがあります。自分のキャリアやライフスタイルに合わせて、最適な選択をしてください。資格を更新するかどうかの判断材料として、本記事が参考になれば幸いです。