PMPを更新しないとどうなる?費用・PDU・キャリアへの影響を2026年版で整理

PMPを更新しないと、更新要件を満たさないままサイクルを終えた後は停止状態となり、停止期間も手続き未完了なら失効します。「停止中でもPMP保持者と名乗れる」「あと1年、何もせず待ってよい」という意味ではありません。
更新するかは、資格が必要な仕事、残っている学習、支払う費用を並べて判断できます。この記事では、PMIの公式情報と、判断に使う当サイト独自の確認表を分けて整理します。料金や個別の期限は、ご自身のmyPMI・CCRSの表示を優先し、不明点はPMIへ確認してください。
更新しない場合の「停止」と「失効」を分ける
PMIのCCR Handbook(2026年4月更新、18ページ)では、更新要件を満たさない場合の停止期間を12か月としています。停止中は資格保持者と名乗ったり、資格名称を使用したりできません。その間も更新が完了しないと失効し、再び有効な資格を得るには、新規申請・費用の支払い・再受験が必要です。PMI公式CCR Handbook
停止から復帰しても、次のCCRサイクルの日付は後ろへずれません。停止期間は次のサイクルと重なります。「1年待ってから更新すれば、その日から新しく3年」と考えると、次回の準備期間を見誤ります。
また、同ハンドブックの16ページには、更新料の支払いをサイクル終了後90日以内に行う記載があります。12か月の停止期間と支払期限を同一視せず、現在の資格状態、PDUの不足、支払期限を別々に確認してください。期限を過ぎた方は、この記事だけで「まだ間に合う」と判断せず、myPMIの表示とPMIの案内を確認する必要があります。
| 今の状況 | 先に確認すること | 避けたい思い込み |
|---|---|---|
| サイクル終了前 | 不足PDU・申告状況・更新手続きの期限 | 学習を終えたら申告や支払いは不要 |
| 停止状態 | 個別の復帰手続き・支払期限・次サイクルの日付 | 有効なPMPとして名乗れる/次の3年が後ろへずれる |
| 失効状態 | 再取得に必要な申請・費用・受験の条件 | 更新料だけ払えば有効に戻る |
表は当サイト独自の確認の順序で、PMIの公式様式ではありません。小さい画面では表の中を横にスクロールできます。
60PDUは、合計だけでなく内訳を確認する
PMPは3年のサイクルで60PDUが必要です。Educationは最低35PDU、Giving Backは最大25PDU。EducationのWays of Working・Power Skills・Business Acumenは、それぞれ最低8PDUが必要です。PMI公式の資格維持要件
Giving Backは必須の25PDUではなく上限です。たとえば、必要な領域を満たすEducationで合計60PDUを構成する方法もあります。一方、通常業務の実務経験を申告する「Work as a Practitioner」は、PMPでは1サイクル最大8PDUです。単に働いた時間を、そのまま60PDUに置き換えることはできません。詳しい適用条件はCCR Handbookの7・12ページを確認してください。
ここで先に見るべきなのは、講座の値段よりCCRSの不足欄です。合計が足りないのか、特定の領域が足りないのかで、選ぶ学習が変わります。
受験用の「35時間」と更新用PDUを混同しない
オンライン講座の説明にある「35 contact hours」と、資格更新用のPDUは、用途の異なる確認項目です。講座名にPMPとあるだけで、更新に必要な内訳をすべて満たすとは限りません。取得前に行った学習を取得後のPDUとして扱わないことも、CCR Handbookの15ページに記載されています。
Udemyなどの講座を選ぶ場合も、特定のサービスだから自動的に承認される、という見方は避けます。当サイトでは、購入前に次の順に確認する方法を勧めます。
- その講座は受験準備用なのか、資格更新の学習用なのか。
- 資格取得後に実際に学んだ内容・日付・時間を記録できるか。
- Ways of Working・Power Skills・Business Acumenのどの不足を補えるか。
- 受講記録、修了証、講座内容など、申告の根拠を残せるか。
- 販売ページの説明が曖昧なら、購入前に提供者やPMIへ確認できるか。
これは講座の合格認定や特定コースの利用実績を示すものではありません。「安い35時間講座を1本買えば更新条件が全部片付く」と決めず、不足する領域から探すための確認手順です。
更新費用は、会費・学習費と分けて比較する
資格更新料とPMIの会員更新料は別です。2026年版CCR Handbookでは、資格更新料は会員状態や地域別の価格により、最新金額をmyPMIの「Renew Certification」で確認するよう案内されています。過去に紹介されていたUS$60・US$150を、誰にでも当てはまる現在の請求額として使うことは避けます。
「非会員が必ず最安」「入会すれば必ず得」と一律に決めることもできません。既に払っている会費と、今回新たに払う会費を区別し、同じ期間・同じ学習条件で比較します。PMIの会員特典も、実際に使うものだけを判断材料にしてください。
| 比較する案 | 今回追加で払う費用 | 見落としやすい項目 |
|---|---|---|
| 非会員のまま更新 | 表示された資格更新料+必要な学習費 | 不足領域の学習を揃えられるか |
| 新たに入会して更新 | 新規に必要な会費+資格更新料+学習費 | 支部費等の追加費用、会員特典の対象、翌年の継続条件 |
| 既存会員として更新 | 資格更新料+今回必要な追加学習費 | 会員継続の判断は、資格更新とは別に行う |
円で予算を組むなら、表示通貨・確認日・決済時の為替や手数料も残します。上の表は計算の考え方で、実際の請求金額や最安値を保証するものではありません。
キャリアへの影響は、応募先や社内規程で確かめる
PMPを更新しないことで、仕事や年収が必ず変わるとは言えません。資格を必要としている相手と、必要な時点を確かめることが先です。
- 求人・案件:必須なのか歓迎なのか、応募時と参画時のどちらで有効な資格が必要かを募集元へ確認する。
- 社内の手当や担当業務:取得歴でよいのか、有効な状態の継続が必要か、更新費用の補助があるかを規程で確認する。
- プロフィールや職務経歴書:取得した時期と現在の状態を混同せず、停止・失効中に有効な資格保持者だと受け取られる表記をしない。
資格の評価と実務経験の評価は別です。転職で何を伝えるかは、PMPを転職で活かすときの確認点、経験の整理はPMOのスキルシートの書き方に分けています。本記事では求人の量や単価上昇を断定しません。
更新するかを決めるための確認メモ
次の項目をコピーし、確認できていない欄は「未確認」と残せます。PMIの公式申請書ではなく、判断を整理する当サイト独自のメモです。本人の資格情報や勤務先の非公開規程を、公開の場所へ貼り付けないでください。
【現在の状態と期限】 資格状態:(myPMIで確認) 現在サイクルの終了日: 支払期限/PMIへ確認する点: 次サイクルの日付: 【残っている学習】 合計と領域別の不足: 候補の活動/実施日/確認資料: 申告・確認の予定: 【仕事で必要か】 応募先・社内で必要な状態と時点: 確認先/確認できた内容: 【費用と判断】 資格更新料/新たに必要な会費/学習費: 金額の確認日・通貨・条件: 更新する/更新しない/確認後に判断: 次の確認日と行動:
判断を保留する場合も、確認する相手と日付は決めておきます。停止期間を、手続きや支払いを無条件に先延ばしできる期間として扱わないことが大切です。まず資格の状態・期限・不足・表示金額を確認し、その後で更新の必要性を比べてください。
制度の確認日:2026年10月14日。主な出典はPMI「How to Maintain your PMI Certification」と「CCR Handbook(2026年4月更新)」。公式の文章・図表を転載せず、比較表と確認メモは当サイトで独自に作成しました。個別判断はPMIの最新案内をご確認ください。アイキャッチ写真:Gabriel Cox / Unsplash。著者や受講者の実際の学習風景ではなく、イメージ写真です。既存Editorial v2画像を継続使用しています。
