IT業界で資格がいらないと言われる本当の理由5選

2024年8月13日

IT業界で資格があまり重視されない大きな理由は、実務経験が非常に重要視されるからです。実際の業務で必要とされるスキルや知識は、資格でカバーしきれないことが多いです。企業は資格よりも、実際にプロジェクトを成功させた経験やトラブルを解決した実績を重視します。

例えば、プログラムのデバッグやシステムのトラブルシューティングなど、実際の業務では予期せぬ問題が頻繁に発生します。このような状況に対処する能力は、資格取得のための勉強ではなかなか身につきません。現場での経験を通じてのみ養われるスキルです。

また、IT企業は新しい技術の導入が早く、資格試験の内容が実際の業務に追いつかないことが多いです。そのため、最新技術の実務経験を持つエンジニアが求められます。これにより、資格よりも実務経験が重要視されるのです。

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IT資格が不要とされる3つの要因

IT資格が不要とされる3つの要因

IT資格が不要とされる理由には、以下の3つの要因があります：

資格取得が目的化してしまう 資格を取得することが目的となり、実際の業務に活かすための学びが疎かになることがあります。資格試験のための勉強と実務で必要とされるスキルは異なることが多いです。
ポートフォリオの評価が高い 採用担当者は、資格よりも実際に作成したプロジェクトやコードを評価します。ポートフォリオを通じて、応募者のスキルや実務能力を具体的に確認できるからです。
最新技術の変化に対応しにくい IT資格は更新頻度が少ないため、急速に変化する技術に対応できないことがあります。現場で必要とされる最新技術の知識やスキルは、資格試験の内容に反映されていないことが多いです。

これらの理由から、資格よりも実務経験やポートフォリオの重要性が高まっています。

IT業界での評価はポートフォリオが鍵

IT業界で評価されるためには、ポートフォリオが非常に重要です。ポートフォリオとは、自分が作成したプログラムやシステム、プロジェクトの成果物をまとめたものです。これにより、応募者のスキルや経験を具体的に示すことができます。

例えば、プログラマーとしてのスキルをアピールするためには、自分が作成したアプリケーションやウェブサイトのソースコードを含めたポートフォリオを用意します。これにより、採用担当者は実際にどのようなコードを書いているかを確認でき、応募者の技術力を判断できます。

さらに、ポートフォリオには、自分が関わったプロジェクトの詳細や役割、達成した成果なども記載します。これにより、プロジェクトマネジメント能力やチームでの協働経験など、資格では見えにくいスキルもアピールできます。

では資格は不要なのか？

体系的に知識を得ることが出来る。

転職で有利に働くことがある

上記で述べたように、IT業界は技術の進化が早く、常に新しい技術にキャッチアップする必要があります。それだけでなく、場合によっては開発手法や法制度など、技術以外のトレンドを押さえる必要もでてきます。

そうした中で、継続的にスキルアップできる人材だということを示すために、資格は効果を発揮します。資格を勉強し、お金を払って申し込み、休みの日に受験する。そうした姿勢を評価してもらえる可能性は高いです。

また、場合によっては資格手当がつく企業もあります。報奨金という形で一度にまとめて払われる場合もあれば、手当という形で継続的に支払われる場合もあります。例えば筆者の勤めている会社では、応用情報処理技術者の資格をもっていると毎月2000円が支払われます。

応用情報処理技術者は特に期限もないので、企業に勤めている限り毎月2000円支払われると思ったらすごくないですか！？一年で24000円、10年で240000円にもなります（応用情報処理技術者の難易度や、勉強方法はこちらを参考にしてください）。

また、PMOやコンサルタントといったポートフォリオが作りにくい職種についても、資格は実力を示す手段として有効です。

新卒採用におけるIT資格の評価

新卒採用では、IT資格よりも人物面のポテンシャルが重視されることが多いです。企業は、新卒社員に対して、社風に合った人柄やコミュニケーション能力を重視します。技術的なスキルは入社後の研修や実務を通じて習得できるため、資格よりも柔軟性や学習意欲が評価されます。

例えば、新卒採用の面接では、資格の有無よりも、どのように問題を解決した経験があるか、どのようなチームで働いた経験があるかなどが問われます。これにより、企業は応募者が実際に職場でどのように貢献できるかを判断します。

また、新卒社員は未経験者が多いため、企業は資格よりもポテンシャルを見ています。そのため、資格がなくても、面接で自分の強みや成長意欲をアピールすることが重要です。

IT資格取得のメリットとデメリット

IT資格には、以下のようなメリットとデメリットがあります：

メリット：

資格手当や収入アップ：資格を取得することで、資格手当が支給される企業もあります。これにより、収入がアップする可能性があります。
スキルの証明：資格は、自分のスキルや知識を客観的に証明する手段となります。これにより、転職や就職活動で有利になることがあります。
学習のモチベーション：資格取得を目指すことで、学習のモチベーションが向上し、計画的に知識を習得できるようになります。

デメリット：

実務と直結しない：資格試験の内容が実務と直結しないことが多く、資格を取得しても実際の業務で役立たないことがあります。
資格取得が目的化する：資格を取得すること自体が目的となり、実務で必要なスキルや経験を積むことが疎かになることがあります。
最新技術に対応しにくい：資格試験の内容が古く、最新技術に対応していないことが多いです。そのため、現場で必要とされるスキルを習得するには実務経験が不可欠です。

これらのメリットとデメリットを踏まえ、資格取得の目的を明確にし、実務経験を積むことが重要です。

まとめ

IT業界で「資格がいらない」と言われる理由は、実務経験の重要性やポートフォリオの評価、資格試験の内容が実務に直結しないことなどが挙げられます。しかし、資格には収入アップやスキルの証明といったメリットもあります。資格を取得する際は、その目的を明確にし、実務経験と合わせてスキルアップを図ることが大切です。

この記事を通じて、IT資格の必要性についての理解が深まり、今後のキャリアプランに役立てていただければ幸いです。